往年の名作大河ドラマ太平記レビュー!第8回「妖霊星」の感想 

太平記
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大河ドラマ太平記第8回「妖霊星」です。

 

高氏(真田広之さん)は北条の姫・登子(沢口靖子さん)の結婚を決意します。ただ、藤夜叉(宮沢りえさん)も迎え入れるつもりでした。それを伝えるために、待ち合わせ場所に高氏は向かいますが、藤夜叉は現れません。藤夜叉は高氏から離れる覚悟を決め、鎌倉から離れるのでした。

 

北条高時(片岡鶴太郎さん)主催の高氏と登子の顔見せの場で、長崎円喜(フランキー堺さん)暗殺未遂が起こります。その首謀者は、北条高時だったという回でした。

 

往年の名作大河ドラマ太平記レビュー!第8回「妖霊星」の感想

高氏と直義の真夜中の蹴鞠

高氏と登子は祝言をあげ、新婚初夜を迎えます。

 

高氏は登子に「蹴鞠の名人の大納言」の話をします。

大納言には鞠の精霊がついていて、「鞠を蹴るときは無心で良い、鞠のことだけを考えれば良い」と精霊は教えてくれたと。

なんか、この大納言の話は第1話でも出てきたんですよね。何かの伏線なんでしょうか。

 

高氏は弟・直義(高嶋政伸さん)を呼びつけ、「わしの嫁に足利家の蹴鞠を見せるぞ!」と言って、兄弟で蹴鞠を始めちゃいました。

 

新婚初夜の真夜中に、夫とその弟のリフティングを見せられる登子さんの気持ち考えてやれよ、と思いましたが。笑

 

高氏にもいろいろ振り払いたい想いがあるわけで、藤夜叉のこととか宿敵・北条一門と親戚になることとか。

無心で蹴鞠をすることで、いろいろ吹っ切ろうとしたように思いました。

 

日野俊基の釈放

鎌倉幕府に捕まっていた日野俊基(榎木孝明さん)は無事に釈放となり、花夜叉一座の元にいました。

 

日野俊基とましらの石(柳葉敏郎さん)は再会します。

 

そこで、日野俊基はましらの石に「北条が滅びた暁には、所領をやろう」と言います。

そんなに簡単に言っちゃって大丈夫かと思いましたが、石はすっかり有頂天。

 

口約束ほど怖いものはないので、今後の展開が心配です。汗

 

そんなとき、石は楠木正季(赤井秀和さん)の手下から長崎円喜(フランキー堺さん)暗殺を持ちかけられます。

 

この手下の1人がブレイク前の豊川悦司さんらしんですが、全然気づかなかった。汗

ちなみに豊川さんはこの回しか出ていません。その後の大河ドラマ「炎立つ」では主役級となります。

 

佐々木判官

北条一門と諸大名への高氏と登子の顔見せが行われました。今で言う、披露宴みたいな感じなんですかね。

 

そこにはあの佐々木判官(陣内孝則さん)も。

 

佐々木判官と言えば、高氏の子を妊娠している藤夜叉を何らかの思惑があって、屋敷に閉じ込めていましたが、逃げられてしまったという経緯がありました。

 

その鬱憤晴らしなのか、めでたい席で爆弾を落としてきます。

 

判官「かかる大輪の見事な花を手に入れるためには、さぞや野に咲く花の1つや2つ、捨てて枯らせてうち捨てたこともあったであろうな」

高時「判官、そりゃ何の例えぞ?」

判官「婿殿にお尋ねになっては?」

高時「足利殿何の例えぞ?」

高氏「…」

判官「執権殿がお尋ねになってるぞ。お答えせねば無礼であろう」ニヤリ

 

もう、高氏の身になると胃痛しかしませんね。

それにしても、高時も食いつくなー。笑

 

高氏の時代ならばセーフかもしれませんが、披露宴の席で隠し子発覚なんて、もう修羅場以外のなにものでもありません。奥さんの他に、奥さんも親族のいる前で、過去の火遊びをほじくり返されるのは、地獄絵図です。汗

 

見ている分には、今回の中で個人的には一番面白いシーンでしたが。笑

 

ここで、急に灯りが落とされ、田楽の宴が始まり、高氏は事なきを得ます。

この田楽は、長崎円喜暗殺の合図でもありました。

 

長崎円喜暗殺未遂事件

長崎円喜は遅れてやってきます。

 

遅れた理由を高時に尋ねられた円喜は、

「わたしを殺すために伊賀より来たクセ者がこの中に紛れてるっていう噂があるんですよね」

「さらに不思議なことにそれを命じたのは太守(高時)という話なんです」

 

バレてるじゃないですか。

これを聞いた高時は動揺して、「それはおかしな話だ」と話を合わせるのに精一杯の様子。円喜のほうが上手だったようです。

 

とりあえず、円喜は自分の席に着きます。

 

そんなやりとりを知らない実行部隊は予定通り、あたりを暗闇にし暗殺を決行しますが、事前に危険を察知している円喜は身代わりを立てていました。

 

灯りがもどると1人の男性がうつ伏せで倒れています。

円喜なのか確認するときの高時のドキドキ感がこちらまで伝わってきました。片岡鶴太郎さんの演技が良いですね。

 

その様子を少し離れたところで見ている円喜。誰も円喜には勝てそうな気がしません。

 

円喜が無事だとわかると、

「わしじゃない」「わしは何も知らん」と激しく動揺する高時です。

 

高時は、自分で依頼しておきながら、実行犯たちに「クセ者じゃー!」と言って刀を振り回し錯乱状態です。

最後は気を失って倒れてしまいました。

 

円喜と高時では、立場は高時が上なんですが、実権を握っているのは円喜なので、バレてしまった以上、高時としては恐怖でしかないですよね。

 

高時は政に興味がないように描かれていますが、円喜の暗殺を企てたことから、実権を握りたいという想いがあったのかなと思いました。

 

一部始終を見ていた佐々木判官は

「おろかなことよ。おのが身内を切るために、わざわざ伊賀の者を使うか」

「噂は都に筒抜けよ」

「北条は割れた。先は見えた」

と高氏言い、立ち去ります。

 

ということは判官殿は知ってたのでしょうか。

先ほどの爆弾投下も高氏を退席させ、巻き込まないようにする優しさかもしれません。

さいごに

この長崎円喜暗殺未遂事件は、今作の創作のようです。

 

史実では、長崎円喜の息子・高資の暗殺を高時が企てているという噂が流れ、それにより、高時の側近が処罰されたというものらしいです。

 

今回のタイトル「妖霊星」は古典太平記に出てくるそうで、おごり高ぶる高時に滅亡の兆しが見えるエピソードとして出てくるそうです。

 

今回は円喜暗殺失敗により、北条家が割れ鎌倉幕府の滅亡の兆しが見え始めるという解釈で描かれていたように思いました。

 

本日はここまで。最後までお読みいただき、ありがとうございました!

 

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