ドラマで描かれない信長に稲葉山城を追われた斎藤龍興のその後とは?

歴史上の人物
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斎藤義龍(高政)の息子の斎藤龍興(たつおき)。斎藤道三の孫でもあります。

 

斎藤家を滅亡に追いやった人物として、残念な人として描かれることが多いです。

 

稲葉山城の戦いで織田信長に敗れ、稲葉山城を追われます。

大河ドラマなどでは、斎藤龍興が登場するのはここまでとなる場合がほとんどです。

 

斎藤龍興の生涯はここで終わりではなく、生き延び反信長勢力として転戦することになります。

 

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ドラマで描かれない信長に稲葉山城を追われた斎藤龍興のその後とは?

14歳で美濃の国主に

斎藤龍興の父である斎藤義龍は、わずか35歳という若さで急死します。

この時、龍興は14歳と言われています。

 

わずか14歳にして美濃の主となりました。

 

美濃と言えば、龍興の祖父・斎藤道三が、主君を暗殺したり追放したりして、斎藤家の地位を築いてきました。

しかし、そういったやり方に不満を持つ者も多く、斎藤龍興にとっては父・斎藤義龍と祖父・斎藤道三が争う事態に発展します(長良川の戦い)

 

父の斎藤義龍が勝利を収めますが、もともとの政情は不安定で、家臣団の結束も固くはないことが予想できます。

そして、以前から隣国の尾張の織田信長と戦を繰り返していました。

 

そんな美濃という国の舵取りをわずか14歳で背負わされることになりました。

 

暗君として描かれ、あまり評価の高くない武将ですが、父の急死と年齢のことを考えると、暗君認定されるのは、かわいそうな気がします。

 

こんな状況で国をまとめあげるのは、かなり厳しいですよね。

 

稲葉山城の戦いで織田信長に敗れる

かねてより戦をしていた斎藤家と織田家ですが、稲葉山の戦いで決着が付くことになります。

 

評判の悪い人物を重用するなどして、家臣団の人望が得られない斎藤龍興。

 

家臣たちは、織田方の誘いに乗り、次々と寝返ってしまいました。

その中には、祖父・道三の頃からの重臣である稲葉良通(一鉄)を含む美濃3人衆もいました。

 

そして、信長は稲葉山城下に一気に攻め込み、城下を焼き払い稲葉山城を取り囲んで、援軍が来られないようしました。

 

勝ち目のない龍興は城から抜け出しました。

負けた側の大将の最期は、自害したり、討ち死にしたりという場合が多いと思いますが、龍興については、逃亡しその後も生き続けます。

 

こうして美濃は信長のものとなります。

この時の龍興は20歳と言われています。

 

反信長勢力として戦った後半生

美濃から逃亡した龍興は、伊勢長島(現在の三重県)に行きます。

 

その後、長島には信長に反抗する一向一揆が起きますが、龍興はこれに参加していたと言われています。

 

伊勢の後は京周辺に移ります。

ここでは三好3人衆と手を結び、織田信長が擁立した15代将軍・足利義昭の暗殺未遂事件にも関わっていたと言われています。

また、後に信長の宿敵となる石山本願寺の顕如とも手を組み、信長と争っていた三好3人衆を支援します。

 

その後、三好3人衆は、戦死したり、病死したりして頼ることができなくなってしまいました。

そこで、龍興は越前の朝倉家に行き、そこで保護してもらうことになります。

朝倉家では、優遇されていたようです。

 

朝倉義景が信長と争い戦った刀根坂の戦いでは、朝倉方として龍興は従軍していました。

しかし、朝倉軍は劣勢になり、信長は追撃を始めます。

その際、織田軍の追撃を受け、討ち死にしたと言われています。

 

まだ26歳の若さでした。

 

まとめ

稲葉山城を追われた斎藤龍興の後半生は、反信長勢力として戦い続けていました。

 

信長へのハングリー精神が龍興の生きる糧になっていたのかもしれません。

 

そして、美濃の国主というプレッシャーがなくなったことで、自身の思うように各地を転戦していたのかもしれません。

 

ドラマではあまりスポットが当たらない斎藤龍興の後半生は、実は非常に興味深いものでした。

 

本日はここまで。最後までお読みいただき、ありがとうございました!

 

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