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ついに来ました!神回、第22回「鎌倉炎上」の感想です。
鎌倉を目指し、新田軍は進軍を続けます。
北条方も奮闘し、新田勢はなかなか守りを突破できません。
焦る新田義貞(根津甚八さん)。
新田義貞は、引き潮を利用し、海岸伝いに鎌倉に攻め込む策を実行します。
これにより、一気に勢いづく新田勢。
北条一族及び鎌倉幕府の終焉の時が訪れます…。
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赤橋守時最後の時と一色右馬介
遂に赤橋さん(勝野洋さん)も最期の時が…。涙
高氏(真田広之さん)の命をうけた一色右馬介(大地康雄さん)が、赤橋さんを逃がそうとします。
しかし、赤橋さんは、
「赤橋守時、幕府の長たる執権ぞ!」
「足利ごとき外様に情けをかけられるいわれはない!」
とはねつけます。
まさに、誇り高き鎌倉武士ですね!
個人的には、赤橋さんには助かってほしいけど、情けを受けてまで生き長らえたくないんですよね。
北条一族の家名を汚したくない、という想いが伝わってきます。
赤橋さんに関しては、腐りきった幕府をどうにもできなかったので、高氏が、京へ派遣されることになったくらいから、何か覚悟を決めていたように思います。
右馬介は、オリジナルキャラクターです。
オリキャラだからこそ、自由に動き回れます。
太平記は、右馬介の移動が半端ではない…。笑
右馬介がいるから、登子さん(沢口靖子さん)に赤橋さんの様子を伝えられました。
右馬介は、作中の人物同士をつなぎ、物語に深みを持たせてくれている印象です。
鎌倉に残る!
劣勢になる北条方。
そんな中でも北条高時(片岡鶴太郎さん)は、逃げるという進言は聞き入れず、鎌倉と運命をともにすることを決めます。
「鎌倉あっての北条、鎌倉あっての高時ぞ!」
イメージ的に逃げそうなキャラ(失礼!)なんですが、やはりこの方にも鎌倉武士の血が流れていました。
「わしが死んで泣くのは、わしが育てた田楽一座の者、白拍子、闘犬の犬千匹」
「わしが逃げるなら、田楽も犬どもも皆、連れて行かねばのう」
「あれらがのうなっては、この高時は死んだも同然ぞ」
いや~、高時らしいセリフです。
逃げることを進言していた円喜(フランキー堺さん)でしたが、高時の想いを聞き、
「太守(高時)がそう仰せなのじゃ」
と高時に意向に従います。
事実上のトップであった円喜が、最後には高時に従う姿は、なぜかジーンとしました。
北条一族の最期
東勝寺に北条一門が集まります。
ここを死に場所にするという暗黙の了解のもと。
市中が大混乱の中、寺では最期の田楽舞が行われています。
この対比もなかなかすごいな、と。
高時が舞うシーンがあったりと、一族の最期を丁寧に描いているな、という印象。
高時がいよいよ自害というときに、女人たちが取り囲んでお経を唱えるという、異様な空間の中で自害を遂げます。
ある種、当主の死を強要するような感じで、異様なシーンでした。
自らを「無能」と言い続けた高時でしたが、北条の主として、立派に最期を遂げたい、そんな想いが伝わってきました。
高時の自害を皮切りに、一門は次から次へと自害や差し違えます…。
一番最後に、長崎円喜が切腹します。
祖先が築いた鎌倉幕府、そしてそれを必死に守り続けた長崎円喜。
自分の代でなくなることになるとは、相当無念であったと思います。
そんな、想いが滲み出ているような最期でした。
「もう自分にできることは、家名に恥じぬ立派な最期を遂げるだけ」
そんな想いが伝わる最期でした。
滅びの美学、敗者の視点
太平記は足利高氏が主人公ですが、今回はラストの5分くらいしか出てきません。
高氏がいかにして勝利を収めたということではなく、北条一族の最期に焦点が当てられた回です。
「勝った、やったー」という描き方ではなく、戦に敗れた側の視点で描くことにより、戦のもの悲しさや、後を引き継ぐことになる勝者の重責みたいなものも伝わってくるような気がしました。
高氏が北条一族自害の知らせを聞いても、どこか浮かない様子なのが印象的でした。
百数十年もの間、権力のトップに君臨していた北条氏が一夜にして、いなくなる。
高氏としても何とも言いがたい想いであったと思います。
一族の壮絶な最期には、百数十年の歴史の終焉と、引き継ぐことになった勝者の重責みたいなものも描かれているように思いました。
滅びの美学と共に世の無常さも描かれている、どこか文学的な美しさがあるように思いました。
神回でした。
さいごに
長年の悲願をなした遂げた高氏。
しかし、ここからは新しい国作りという大仕事が待っています。
太平記、第一部完結という感じでしょうか。
来週以降は、新しい国作りにおいて、様々な登場人物たちの思惑が入り乱れると思いますので、これから先も目が離せません。
本日はここまで。最後までお読みいただき、ありがとうございました!
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